真皮にできたシミは、どうして治りにくいの?
「真皮」は神秘?
いきなりダジャレから入ってしまいましたが、
人間の身体って神秘的ですよね。
シミができたあなたのお肌も、
一つ一つの細胞が再生能力をもっていて、
とても神秘的な存在なんですよ。
さて、今回は、シミができるメカニズムを
皮膚の観点から掘り下げていきたいと思います。
皮膚は、「表皮(ひょうひ)」と「真皮(しんぴ)」の、
大きく2層に分けられます。
表皮は、その名のとおり、表面に近い部分のお肌で、
厚さは0.2mmしかありません。
お肌の水分が外部に放出されるのを防いだり、
外部からの刺激を防ぐ役割があります。
真皮は、2mmと厚く、皮膚全体の90%を占めています。
お肌のハリや弾力を保つだけでなく、暑さ、寒さ、痛みなど、
外部からの刺激を感知するセンサー的な役割があります。
表皮と真皮を合わせても、
厚さは2.2mmほどしかないんですね。
表皮と真皮どちらにもシミは発生しますが、
この厚さの中にシミが発生するとはちょっと驚きですね。
メラノサイトをご存知ですか?
シミの元となる黒色メラニンを製造する工場ですね。
表皮には、誰もがメラノサイト工場をもっています。
お肌が、紫外線などで刺激を受けると、
排出されたメラニンが、表皮にとどまりつづけると、
やがてシミとなります。
真皮には、メラノサイト工場は存在しません。
しかし、人によって、真皮にメラノサイト工場が
異常発生する場合があります。
異常発生したメラノサイト工場は、
外部刺激によってメラニンを放出するようになります。
真皮にできた黒色メラニンは、皮膚の下層で生じるため、
ターンオーバーでお肌表面に排出されにくく、
お肌の深部にとどまりつづけます。
その異常性から、
シミではなく、アザと診断されることもあります。
真皮にできたシミは治るの?
真皮にできてしまったシミの治療は、
セルフケアではまず無理でしょう。
というのも、真皮にできたシミをケアできる美容液も
治癒の事例もまだまだ少なく、
セルフケアで完治するかどうか断言できないからです。
もし、あなたのシミが灰色や青黒い色をしている場合は、
シミが真皮にできている可能性がありますので、
まずは皮膚科へご相談ください。
最近は、レーザー治療の技術が進んでおり、
シミの種類にかかわらず治療が可能です。
ただし、真皮にできたシミは、
表皮にできたシミに比べて
治療日数が多くかかる場合があります。
予算も含めて皮膚科へ相談してみましょう。